
資産が増えてきたらLotを調整することを検討しましょう。
Tradeviewの場合、0.01Lot=1000通貨、0.1Lot=1万通貨、1Lot=10万通貨に該当します。
Lot | 取引量 |
0.01 | 1000 |
0.1 | 1万 |
1 | 10万 |
分かりやすくリンゴに例えると、0.01Lot=リンゴ1000個、0.1Lot=リンゴ1万個、1Lot=リンゴ10万個、ということになります。
Lot | リンゴの取引量 |
0.01 | 1000個 |
0.1 | 1万個 |
1 | 10万個 |
Lotを上げるメリット
Lotを上げると取引量が上がり、その分、利益も上がります。
例えば、リンゴの価格が100円の時に買い、その後110円に値上がりして売ると差額の利益が出ます。この時の取引量がリンゴ1個の場合10円の利益。リンゴ2個の場合20円の利益が出ます。
リンゴの取引量 | 利益 |
1個 | +10円 |
2個 | +20円 |
0.01Lot(1,000個) | +10,000円 |
0.02Lot(2,000個) | +20,000円 |
Lot(取引量)を上げると利益が大きくなるのがメリットです。
Lotを上げるデメリット
利益が大きくなる反面、損失額も大きくなります。単にLotを上げればいいというわけではありません。
例えば、リンゴの価格が100円の時に買い、その後90円に値下がりして売ると差額の損失が出ます。この時のリンゴ取引量が1個の場合10円の損失。2個の場合20円の損失が出ます。
リンゴの取引量 | 損失 |
1個 | -10円 |
2個 | -20円 |
0.01Lot(1,000個) | -10,000円 |
0.02Lot(2,000個) | -20,000円 |
「リンゴの価格が下がっても値上がりするまで売らずに保有しておけばいいのでは?」という考えもありますが、含み損が一定額を超えると強制的に売却される仕様となっています。
投資金に対する含み損が一定額まで膨れ上がると保有しているリンゴが強制的に売却される仕様となっています。これを強制ロスカットと言い、損失が確定します。
Lotを上げると含み損が出た時の額が大きくなり、強制ロスカットされるリスクが高まるのがデメリットです。
Lot調整3パターン
Lotを過剰に上げると含み損リスクが大きくなり強制ロスカットされる確率が高まります。かといってLotを過剰に下げると利益が小さくなります。
リスクとリターンのバランスから、投資金10万円に対するStartLotが0.01に推奨されているわけです。
システム運用で資産が増えるにつれ、そのままLotを上げて複利運用したり、Lotを上げずに単利運用するのも全然OKです。
そこで3つのLot調整パターンを考えてみました。
- 複利運用
- 単利運用
- 半複利運用
1.複利運用
資金が増えるに比例してLotをそのまま上げるパターンです。
システム運用で投資金10万円が20万円まで増えたらStartLotを0.01から0.02に増やし、投資金が30万円に増えたらStartLotを0.03に増やす・・・
「投資金10万円:Lot0.01」という比率を常に一定に保つ運用方法です。
資金が増えるスピードが最も速いのがこの複利運用です。その反面、資金が増えるに比例して含み損の額も増えるので、強制ロスカットされるリスクが小さくなることはありません。
2.単利運用
資金が増えてもLotを上げずに固定するパターンです。
システム運用で投資金が20万、30万と増えても当初のLotを固定したままにします。
資金が増えるスピードは複利運用に劣りますが、投資金に対する含み損の割合が小さくなっていくので強制ロスカットされるリスクを抑えることができます。
3.半複利運用
複利運用と単利運用の中間に当たるパターンです。
例えば、初期資金10万円が20万円に増えてもLotはあえて固定のままにし、30万円に増えた段階でLotを0.02に上げます。
複利運用が「投資金10万円:Lot0.01」の固定比率なら、半複利は変動比率です。
「投資金10万円:Lot0.01」→「投資金15万円:Lot0.01」→「投資金20万円:Lot0.01」という具合でLotに対する投資金が徐々に増えていくイメージです。
簡単に言えば、投資金が増えてもLotを上げる時もあれば上げない時もあるということです。
急いで金持ちになろうとしてはいけない

投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットの言葉にこうあります。
相場の世界では短期間で巨額の利益を叩き出す投資家が現れては消えていきます。
人間は長期の利益より目先の利益を優先する傾向にあり、「急いで金持ちになりたい」という欲がギャンブル的なトレードに走らせ、大きな損失を招きます。
昔の俺の考えは「とにかく複利重視!」でしたが、リスクを抑えながらゆっくり資産を増やし、相場に長く生き残ることを最優先に考えた結果、現在は半複利で運用しています。
そして投資金が大きくなるにつれ、最終的には単利で回すのが理想だと考えるようにもなりました。投資で重要なのは攻撃より防御だと考えます。
明確な答えは存在しない
複利、単利、半複利。どの運用方針でいくか正解はありません。どれも一長一短です。あらゆるバランスを考えた結果、現在は半複利を採用しています。
半複利であれば防御力を少しずつ高めながら、かつ投資の醍醐味である複利も活かすことができます。
恐らくこれは個人の性格や投資スタイルによって変わると思います。とにかく利益重視の複利で回したい人もいれば、とにかく安全重視の単利で回したい人もいます。
いずれも、リスクとリターンは比例関係にあることは確実に覚えておいてください。
Lotの変更方法
Lotは以下の流れで変更できます。
チャート画面右上の笑顔マークをクリック

「パラメーターの入力」タブをクリックし、「StartLot」の値をダブルクリックして、任意の数値を入力し、「OK」を選択します。

自動で複利運用する設定方法
複利で回す場合、資金額に合わせてシステムが自動でLot調整するよう設定することもできます。
チャート画面右上の笑顔マークをクリック

「パラメーターの入力」タブをクリックし、「AutoRisk」の値をダブルクリックして「true」を選択

「AutoRisk」を「true」にすると、資金の増加に応じてシステム側が自動でLotを上げてくれます。わざわざ手動でLot変更する必要が無くなります。
複利で回す場合、設定しておくと便利です。
「AutoRisk」を「true」にすると「StartLot」の値は無視され、「RiskLimit」が優先されます。
「RiskLimit」の値を上げるとLotが上がりリターンは増えますが、その分リスクも増えます。値を下げるとLotが下がりリターンは減りますが、その分リスクも減ります。
リスクとリターンのバランスを考えれば、デフォルトの「30」を推奨しています。

最後に「OK」を選択すると自動複利設定は完了です。
初期は単利運用を推奨します
システム運用や投資に対する自信や信頼、経験値を蓄積させる意味でも、初期は最も安全な単利運用を推奨します(資金が増えてもLotは変えない)。
システム運用を続けて「これなら行けそう」と確信や自信を持った段階で、複利や半複利に移行するのが堅実な流れです。
また、運用実績の方でより細かいデータや成績も確認できますので、そちらも参考にしてみてください。
複利で回すか?半複利か?それとも単利に戻すか?すぐに決める必要はありません。実際に運用を続けて決めればいいからです。
運用経験を積んだ後に本ページを見返すと新しい発見があるはずです。
ゆっくり金持ちになるのは簡単
急いで金持ちになろうとしてはいけない
byウォーレン・バフェット